ワインの達人と騙されやすい人間

数十年経験を積んでスキルと知識を磨いてなければできない仕事はとても尊重する。そういう専門の達人を一般の人と比べて何が違うかを研究することもとても興味深いと思うし。

ただ、そういう仕事を誰でも出来るって分かったらすごくがっかりする。

僕はワインにそれほど詳しくないが、基本的な事は大体分かる。大雑把に言うと、ワインには色々な種類があって、値段は一応美味しければ美味しいほど高いということになってる。珍しいワイン(数が少ないワイン)も古いワインも美味しければ評価されててそれだけの値段がつく。

だけど、10ドルのワインと1000ドルのワインの味は本当に違うのだろうか。

ワインの専門家に聞くと、それぞれのワインの歴史、作り方、そして味のことを詳しく熱く語ってくれるでしょう。高価なワインを買って飲む人もたくさんいる。

しかし、ワインの研究を調べてみると驚くことが多い。

 たとえば、2012のワインのブラインド試飲では$650のワインと超やすもののワインを飲み比べて評価していただいたところ、味はほとんど区別できないという結果になった。

他の研究では二本のワイン(赤ワインと白ワイン)をワインの達人54人に飲み比べて頂いたんだけど、「赤ワインだけはフルーツの風味がある」という感想が多かった。しかし本当は赤ワインと白ワインは同じ便のもので、着色で色が変わっただけ。こういう研究は他にも色々ある。

これを知ったらワインのことを疑って、ワイン業界は詐欺なんだと思えるようになるかもしれない。僕は研究を全部読んでないから確実なことは何とも言えないが本当だったら世界中のワインのファンがだまされてることになる。結局ワインの生産者と評論家だけが得してる。本当に信じられない。

まあ、本当だとしても、ワインを作ってる人たちは別にわざと人をだましてると思わないけどね。ある意味で自分自信もだまされてる。

こういう現象はワインの評価に限らず、他の分野にも当てはまると思う。この前の記事で取り上げたスポーツの解説も何となく関連してる気がする。

これは正に、人間がどれだけ影響受けやすくて、どれだけ感情に左右されるかという証拠である。人間はあくまでもロボットと違って論理的な思考が苦手。

 

 

参考文献 (英語):

10 Facts That Prove Wine Experts Are Completely Clueless

The Price of Wine